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2018.11.03 [イベントレポート]
河瀬直美監督、TOKYO2020公式記録映画への決意「作ると同時に発見の旅になる」
映画コムニュース
©2018 TIFF
映画.com

2018年2月に韓国・平昌で行われた冬季五輪を追ったドキュメンタリー『平昌2018冬季オリンピック公式映画:クロッシング・ビヨンド』が11月3日、第31回東京国際映画祭の特別上映作品として、東京・有楽町の東京国際フォーラムホールCで上映された。

上映を前に、メガホンをとったイ・スンジュン監督、2020年東京五輪の公式記録映画(2021年春完成予定)を手がける河瀬直美監督によるトークイベントが行われた。「開催国の特色を出してほしい」というオファーを受けたスンジュン監督は、「韓国の特色といえば、“分断”という状況です。いかにそれを乗り越えるかというテーマを表現し、各選手が抱える境界線……、例えば、文化や宗教、ジェンダーといったものに迫りたかった」と本作のコンセプトを語った。

企画の始動は昨年10月だといい、「撮影が始まったのが昨年12月で、その後に五輪本番。最後の撮影は今年の5月でした」と目まぐるしい舞台裏を明かすと、河瀬監督は「えっ、それはクレイジーなスケジュールですね。私は(準備の時間があり)ラッキーです」と安どの表情を浮かべた。

トークイベントの最後には、河瀬監督が「作ると同時に発見する旅になる。そのことにドキドキしています」と“TOKYO2020”への決意表明。市川崑監督が総監督を務めた『東京オリンピック』(1965年公開)を引き合いに「50年近い時が流れ、オリンピックに対して、いろんな意見があるなかで、どうして人類がスポーツで感動するのかを発見し、その先の未来にどんな影響を与えるか見つめたい」と話していた。

トークイベントにはスンジュン監督、河瀬監督に加えて、ソチオリンピック銅メダリストで、平昌オリンピック5位入賞の小野塚彩那選手(スキーフリースタイル)、ソチオリンピック、平昌オリンピックに出場したアイスホッケー日本代表の久保英恵選手、中村亜実選手、オリンピック財団カルチャーアンドヘリテージのアンニャ・ウォサック氏が同席した。
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