10/28（日）コンペティション『愛がなんだ』上映前、今泉力哉監督、岸井ゆきのさん、若葉竜也さんをお迎えし、舞台挨拶が行われました。
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今泉力哉監督：『愛がなんだ』を監督しました今泉力哉です。ご来場ありがとうございます。今、ここにいる皆さんが、ワールドプレミア上映ですので、最初のお客さんになるので、すごくワクワクしてますし、楽しみです。たくさんの方に来ていただいて嬉しいです。ありがとうございます。
 
矢田部PD（司会）：ありがとうございます。続きまして、岸井さん、お願いいたします。
 
岸井ゆきのさん：『愛がなんだ』で主人公のテルコを演じました岸井ゆきのです。これから皆さんが映画を観てくれるんだな、と思うとすごく嬉しい気持ちです。いっぱいなんですけど、こうやってニコニコしてられるのは今ぐらいかなと思います。感想を聞くのが楽しみでありすごく怖いので、本当に映画を楽しんでいただけたらいいな、と思っています。今日は足を運んでいただきありがとうございます。
 
矢田部PD：ありがとうございます。続きまして、若葉竜也さん、お願いいたします。
 
若葉竜也さん：こんにちは。若葉竜也です。映画がこうやってやっとお客さんの目に触れて、やっと完成するな、と思ってます。今日は楽しんで行ってください。
 
矢田部PD：ありがとうございます。上映前なので、あまり細かいお話は伺えないんですけども。今までの作品はオリジナル脚本が多かったんですけれども、今回は角田光代さんの原作を基にする、ということで、今までと何か違う心構えのようなものがあったんでしょうか？
 
今泉監督：原作のお話をプロデューサーの方からいただいて、小説を読んで、今までオリジナルで作ってきた片想いとか想いの差みたいな物語とこの原作は非常に近いものがあったので、自分に話をいただけた意味もわかりましたし、楽しんで取り組もうと思いました。ただ一方で、自分が作っていた映画は結構恋愛の温度が低いというか、想いがそんなに強くない人たちを描いていたのに対して、こんなに想いの強い人を描くのはやはり原作をいただいたからっていうのもあって、その部分が今回の映画の、今回コンペに選んでいただいたりも含めて強さになっているとしたら、すごく原作の作品と一緒にやれて良かったと思っております。
 
矢田部PD：ありがとうございます。岸井さんにお伺いしたいんですけれども、岸井さん、何と4年連続東京国際映画祭に参加してくださって、今、連続記録を更新中、ということで、本当にありがとうございます。このたびの作品はとても強い愛を貫く女性の物語なんですけれども、上映前のネタバレにならない範囲で、この役へのアプローチ、どのようにお考えになって取り組まれたか、少し教えていただけますでしょうか？
 
岸井ゆきのさん：結構テルコっていう人物は自己犠牲をしてまで好きな人のところに向かって行ってしまう女性なんですけど、原作を読んだときにはすごいな、と思って。本当に会社を早退してまで好きな人に会いに行ったりとか、そういう部分があったので、これはどうしようと思ったんですけど、自分に重ねて読んだときに、私にも、こういう部分あるな、って思って、ちょっと誇張はしてますけど、会社を早退してまで、とかそういう部分はないのですが、好きなものに向かって行く強さっていうのは私にもあるので、そういう部分を自分の中で肉付けしながらテルコと重ね合わせて作って行った部分があります。
 
矢田部PD：ありがとうございます。ぜひ楽しみに、皆さまテルコ役にご注目いただけたらと思います。若葉さんにお伺いしたいんですけれども、今回初めての今泉組ということだと思うんですけれども、どのようにしてこの作品とプロジェクトに出会われたかと、実際の今泉組の雰囲気というのはいかがだったでしたでしょうか？
 
若葉竜也さん：今泉さんのことは随分前から知っていて、ぜひ作品に参加したいな、と思っていた監督のお一人だったので、すごく光栄に思いました。企画書を別の仕事中に読ませていただいたんですけど、“すごい面白い、絶対やりたいです”ってマネージャーに言ったのは覚えてますね。
 
矢田部PD：今泉さんはどんな監督でしたか？
 
若葉竜也さん：いや、もうこのままですよ。多分本編を観たらきっと分かってもらえると思うんですけど、本当に今泉さんが作り上げた映画だってことが、原作はあるけれども、ちゃんと今泉さんのカラーが出ていて、素晴らしいと思います。
 
矢田部PD：それを楽しみにしていただきたいと思います。最後に今泉監督、一言お願いいたします。
 
今泉監督：このような場でこの作品を上映出来ること、お披露目出来ること、すごく嬉しく思います。映画はもちろん芸術的な側面とか色々な面がありますし、社会的なこと、また海外の映画を観ることで、その地域を知ることなども出来ますけども、一方で娯楽である部分もあると思うし、また個人的なことを描くことが世界を知ることに繋がって行ったりとかすると思っていて、すごく個人的な小さな一人の女性を軸にした恋愛の話ではありますが、これが一つの社会の世界を描いていると思うので、最後まで楽しんでいただければと思います。