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2018.10.29 [イベントレポート]
劇団・玉田企画の玉田真也初監督『あの日々の話』は共感と反感の100分の密室劇
映画コムニュース
©2018 TIFF
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第31回東京国際映画祭「日本映画スプラッシュ」部門に出品された『あの日々の話』が10月29日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで上映され、原作・脚本・監督を手がけた玉田真也、出演の山科圭太、近藤強、木下崇祥、野田慈伸、高田郁恵、菊池真琴が舞台挨拶に立ち、上映後には玉田監督が再登壇してQ&Aに応じた。

『あの日々の話』は、玉田監督が主宰する劇団・玉田企画による同名舞台を映画化したもの。ある大学サークル二次会のカラオケボックスでの一夜を舞台に、若者たちの滑稽で無様な顛末を描いた青春群像劇。映画では舞台版初演キャストに加え、太賀、村上虹郎がゲスト出演している。

映画初監督の玉田は「原作舞台は2016年に作りましたが、その時はまさか映画になるとは思っていなかったので、映画化が実現し、しかも東京国際映画祭という最高の舞台でお披露目できて、この場に立てて本当に嬉しい」と挨拶。この舞台を映画化しようと思った理由については、「舞台原作の映画が好きで、密室で登場人物たちのパワーバランスが変化していくような話を撮りたいと思っていました。それができる一番近い戯曲だと思ったのでこの作品を選びました」と語り、カラオケボックス内はセットを組んで撮影したという。

企画も担当した山科は「密室劇を映画で100分近く描くのは心配だったのですが、優秀なスタッフ、キャストに集まってもらい、準備万端で撮影に挑めました。ちゃんと映画になったのではないか」とし、近藤は「漠然と映画になったら面白いと思っていました。いろんな人が共感し、反感できる作品」と説明。上映中に何度も観客から笑いが起こっていた。なお今作は、クラウドファンディングのプラットフォームを運営するMOTION GALLERYの映像製作レーベル「MOTION GALLERY STUDIO」の第1弾長編映画として製作された。

第31回東京国際映画祭は、11月3日まで開催。
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