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俳優の稲垣吾郎と阪本順治監督が10月30日、第31回東京国際映画祭のコンペティション部門に選出された『半世界』のTOHOシネマズ六本木ヒルズでのワールドプレミア上映前に、舞台挨拶に登壇した。
稲垣にとってはSMAP解散後、初の単独主演映画。「スタッフ、キャストと大切に育て上げた作品を、皆さんに見てもらう日がきたことをうれしく思っています。自分自身も環境が変わり、再スタートです」と高らかに宣言した。
元自衛隊員の長谷川博己、ディーラーの渋川清彦と共演し、40歳を目前にこれからの人生を模索し、絆を深めていく叙情詩。撮影は三重・伊勢志摩で行われ、「ファンだった俳優さんたちと共演できて感激でした。家を借りて合宿のような撮影でしたが、その1カ月は非常に不思議で現実だったのか夢だったのか分からないような時間でした」としみじみ振り返った。
だが、25日のオープニングでは妻役の池脇千鶴も加えてレッドカーペットを歩いたが、「映画の3人とは思えなくて、いつも(他の)映画で見ている3人だった。長谷川さんは「まんぷく」のお兄さんにしか見えなかった」と苦笑い。それでも、「撮影の時はあまりしゃべれなかったけれど、レッドカーペットを歩いた後で監督がご飯に連れて行ってくれて、仲間たちと初めてご飯を食べ、お酒を飲むことができて楽しかった」とうれしそうに話していた。
その阪本監督は、「見てくれた皆さんの中で、もうひとつの物語をつくってくれたらうれしい」とシンプルな言葉に、自信のほどをうかがわせていた。
『半世界』は来年2月公開予定。第31回東京国際映画祭は、11月3日まで開催される。